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十二
「医者だった父親の置き土産で、これまた蘭国の痒みどめですわ」
「これはこれは……では、今度はわしの番」
そう言いながら薬箱を開いた医者、皿に被さった筒状の物を出し
「蚊遣りと申し、中には油を含ませた松の葉が入っておりまして」
「その葉っぱを燻して、筒に幾つか空いてる穴より煙を出しますんやな?」
「さすがご聡明でおられますな」
竹庵先生、ここまではよかったが
「しかし、それって退治っちゅうよりも虫除けですわな?」
「医者だった父親の置き土産で、これまた蘭国の痒みどめですわ」
「これはこれは……では、今度はわしの番」
そう言いながら薬箱を開いた医者、皿に被さった筒状の物を出し
「蚊遣りと申し、中には油を含ませた松の葉が入っておりまして」
「その葉っぱを燻して、筒に幾つか空いてる穴より煙を出しますんやな?」
「さすがご聡明でおられますな」
竹庵先生、ここまではよかったが
「しかし、それって退治っちゅうよりも虫除けですわな?」
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