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十一

「早速やけんど、竹輪ちくわ先生……どのように処置を行うつもりでっか?」


「まずは……」


「まずは?」


 これに襟を正した医者


「竹庵ですじゃ」


「こら、えろうすんまへん」


「で、次には……」

 吟味方をじっと眺め


「その目の色合い、不思議でなりませぬ」


「あ、父親が蘭国人でしたさかいな」

 こう答えた破近、懐より何やら小瓶を取りだし


「そうそう、こいつを持ってきましたわ」


 それを受け取った相手が


「見たところ、何かの薬のようですな?」



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