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百十九
「はい。あるべきはずの一枚が見当たらず」
「それって?」
「ええ」
主人が一枚の紙を差し出し
「これと同じ紙でして」
それを手にした破近
「あらま、メッチャ手触りがええやん。ほれ、藤やんも触ってみ?」
「あ、ホントだ! きめも細かく柔らかい、まるでトロッと溶けそうな味わい深き……」
「自分、いつから料理評論家になったんや?」
「え? い、いえ」
はにかんだ丸眼鏡くん、すぐに素に戻り
「で、この紙とは?」
「三椏紙と申します」
「はい。あるべきはずの一枚が見当たらず」
「それって?」
「ええ」
主人が一枚の紙を差し出し
「これと同じ紙でして」
それを手にした破近
「あらま、メッチャ手触りがええやん。ほれ、藤やんも触ってみ?」
「あ、ホントだ! きめも細かく柔らかい、まるでトロッと溶けそうな味わい深き……」
「自分、いつから料理評論家になったんや?」
「え? い、いえ」
はにかんだ丸眼鏡くん、すぐに素に戻り
「で、この紙とは?」
「三椏紙と申します」
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