二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

百二

「もう師匠でも何でもええさかい、はよ言えって！」

「はい！」

　ようやく弟子として認められたと、笑顔満面の氷助が

「三番目の利平さんが握ってた紙切れこそが、横島屋のその誰かさんを暗示してる……と、いうことです」

　これを聞き、破近はじめ同心皆とも目を丸くしている。

　それを代表する格好で、菊やんが

「目のつけどころが違いますね！」

　だがここで、その紙切れを目の前で燃やされた若者が

「はい！　と言うのもためらいますが……」