3178/3502
八十一
「何でも、好いた娘はんがおったとか?」
単刀直入である。
「えっ? どうしてそれを?」
破近、それに答えることもなく
「確か、薬問屋横島屋の……」
ここで隣を見て
「何ちゅう名やった?」
その容姿を思い出した氷助、つい笑顔で
「お冴さん」
「何、笑っとんねん? 少しは場をわきまえんかい!」
「あ、どうも」
だが相手は目を丸くしたまま、何も発してこない。
「ご主人はん? 何ボーッとしてますん?」
「えっ? いや……よくぞご存じだと」
「何でも、好いた娘はんがおったとか?」
単刀直入である。
「えっ? どうしてそれを?」
破近、それに答えることもなく
「確か、薬問屋横島屋の……」
ここで隣を見て
「何ちゅう名やった?」
その容姿を思い出した氷助、つい笑顔で
「お冴さん」
「何、笑っとんねん? 少しは場をわきまえんかい!」
「あ、どうも」
だが相手は目を丸くしたまま、何も発してこない。
「ご主人はん? 何ボーッとしてますん?」
「えっ? いや……よくぞご存じだと」
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。