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七十六

 ここまではトントン拍子できたものの、相棒を失い困った顔の丸眼鏡くん。

 そこへ


「藤やんな、紙問屋にはわしが一緒に行くさかい。ま、そこで黄昏てる阿呆よりかはな、なんぼかマシや思うで」




 そして翌朝のこと。

 いつもより早く起きてきた旦那様に


「今朝は早いお目覚めでつね!」


「そやねん、緑丸。朝っぱらから紙問屋に行かなあかんねん」


「そうなんでつか。じゃあ、こーひーでも淹れてきまつ」


 そして破近、大きく伸びをしている――



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