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六十五
「はい。たまたま歩いていますと、道端にて鮪を口にしている氷助さんを見かけまして」
「おろ? 氷助かいな? そう言えば、長らく会うてへんわ……って、何で鮪が出てくるねん」
「さあ、そこまでは」
菊やん、一度きり首を捻ったあと
「どうやら呉服問屋の大徳屋に行く途中で道に迷ったらしく……それで案内したところ」
「その続きが、さっきの報告になるんやな?」
「はい、その通りです」
「ほな、他には?」
ここで若者、例の帳面に視線を落とした――
「はい。たまたま歩いていますと、道端にて鮪を口にしている氷助さんを見かけまして」
「おろ? 氷助かいな? そう言えば、長らく会うてへんわ……って、何で鮪が出てくるねん」
「さあ、そこまでは」
菊やん、一度きり首を捻ったあと
「どうやら呉服問屋の大徳屋に行く途中で道に迷ったらしく……それで案内したところ」
「その続きが、さっきの報告になるんやな?」
「はい、その通りです」
「ほな、他には?」
ここで若者、例の帳面に視線を落とした――
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