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五十
「よほど、この者のことが憎かったんでしょうね」
「あ、なるほど」
そう答えた探り屋、やはり畳の上の焦げ跡が気になるようで
「藤様、でしたっけ?」
「そうですよ。で?」
「確か紙には、何も書かれてなかったんでしたね?」
「そうなんです。何故に握りしめる必要があったのかって」
ここで頭をポリポリと搔きだした男
「うーん。何を言いたかったのでしょう……」
だが悲しいかな、すでにその紙切れ自体がこの世に存在してはいない――
「よほど、この者のことが憎かったんでしょうね」
「あ、なるほど」
そう答えた探り屋、やはり畳の上の焦げ跡が気になるようで
「藤様、でしたっけ?」
「そうですよ。で?」
「確か紙には、何も書かれてなかったんでしたね?」
「そうなんです。何故に握りしめる必要があったのかって」
ここで頭をポリポリと搔きだした男
「うーん。何を言いたかったのでしょう……」
だが悲しいかな、すでにその紙切れ自体がこの世に存在してはいない――
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