3129/3502
三十二
部屋の前までやってきたお二人さんだったが、そこで中の様子をうかがっている――診療の邪魔は、生死にかかわるゆえすべきでない――この、菊やんの考えによるものだ。
確かに何度も聞こえてくる物凄き声、いや叫び。その持ち主が男か女かも判断しかねるところ
「七転八倒している姿が目に浮かびます」
氷助らしい言い回しだったが
「おそらく、そうかと」
こう答えた菊やん、別にここへ留まる必要はないのだが――嫌な予感がしていた。
部屋の前までやってきたお二人さんだったが、そこで中の様子をうかがっている――診療の邪魔は、生死にかかわるゆえすべきでない――この、菊やんの考えによるものだ。
確かに何度も聞こえてくる物凄き声、いや叫び。その持ち主が男か女かも判断しかねるところ
「七転八倒している姿が目に浮かびます」
氷助らしい言い回しだったが
「おそらく、そうかと」
こう答えた菊やん、別にここへ留まる必要はないのだが――嫌な予感がしていた。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。