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二十六
事がややこしくなってきた、この時
「まあまあ、明智様。抑えて、抑えて」
そう言って相棒をなだめた松殿、その懐より
「この巾着に見覚えは?」
それを食い入るように見る女
「定吉のに間違いないですねえ。ほんとあのぐうたら息子め、家に戻ってこないと思ったら巾着まで落とすとは」
ここまでまくし立て、頭をペコリと
「わざわざ届けていただき、有難うございます」
これに松殿、ゆっくりめに
「それが……落としたわけではないんです」
事がややこしくなってきた、この時
「まあまあ、明智様。抑えて、抑えて」
そう言って相棒をなだめた松殿、その懐より
「この巾着に見覚えは?」
それを食い入るように見る女
「定吉のに間違いないですねえ。ほんとあのぐうたら息子め、家に戻ってこないと思ったら巾着まで落とすとは」
ここまでまくし立て、頭をペコリと
「わざわざ届けていただき、有難うございます」
これに松殿、ゆっくりめに
「それが……落としたわけではないんです」
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