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二十一

「あ、ここだ!」


 翌朝、早速やってきたのは一番上に名を連ねてる海鮮屋。

 氷助、中年の女に


「すみませーん!」


「へい、らっしゃい!


「実は定吉さんに会いたいと」


 女、これに表情を変え


「ふん、客じゃないのか。あー笑顔をつくろって損した」


「じゃあせっかくだから、そこの鮪でも買います」


「お! そうこなくっちゃ!」

 コロリと表情を崩した相手


「で、定吉のことだったねえ?」


「はい」


「それがねえ、昨夜からもどってきてないんだ」



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