二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

十一

「どういうことだ？」

「あいつらの口さえ封じとけば、何事も起きんかったって目をつむれますわ……賊？　そんなもん端からおりませんよ、みたいな」

　さすがに唖然としている木俣様

「そ、そんなわけには……」

「なら、やっぱ死罪でんな」

「う、うーむ」

　実のところ、すでに落としどころが見えている破近。だが、そこは相手自ら決を下さないと意味はなさないのだ。

　どれくらい経ったであろう？

　ようやく木俣様、その重い口を開いてきた――