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四十七 完

「えろうすんまへん」

 形だけ頭を下げた破近だったが


「そんな秀でた料理人がでっせ、万が一に自害するとしてもでんな」

 そこで与太を見やり


「……我が包丁を使いやしませんよってな!」




 すべてが終わり、場の空気も緩んだ頃

 ぽつりと明智様が


「五対二だったのが、終わってみれば零対七になっちゃいましたね」


「うんにゃ、一対六でっせ」


「え? 一って誰?」


「ほれ、そこのもん」

 破近の視線の先には菖蒲殿


「端から除けもんやさかい、な」



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