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四十二
「あ、性なもんで」
悪びれぬ若き同心、当然ながら丸眼鏡を上げつつ
「しかしですね。菊水殿。最初は開かなかった引き戸が、何故に突如として開いてしまったのか? これがもう、不思議で不思議で」
「いえね、この私ですら気づいたのは、つい今しがたなんですよ」
そして与太に向かって
「確か、戸を開けようとしてた三度目でしたかね? 貴方は罵声を浴びせながら、その戸を派手に足蹴にしてましたよね?」
これに頷いているのは、与太ではなく丸眼鏡くん。
「あ、性なもんで」
悪びれぬ若き同心、当然ながら丸眼鏡を上げつつ
「しかしですね。菊水殿。最初は開かなかった引き戸が、何故に突如として開いてしまったのか? これがもう、不思議で不思議で」
「いえね、この私ですら気づいたのは、つい今しがたなんですよ」
そして与太に向かって
「確か、戸を開けようとしてた三度目でしたかね? 貴方は罵声を浴びせながら、その戸を派手に足蹴にしてましたよね?」
これに頷いているのは、与太ではなく丸眼鏡くん。
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