二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

二十二

「賛同したくいないけど、その通りですよ」

　これには売り言葉に買い言葉の

「相も変わらず、意固地なおばはんでんな」

「そ、そこはおっさん……いや、青年でしょが！」

　何やらおかしな方向に傾いてきたのを

「はいっ！」

「何やねん、丸眼鏡？　いちいち手を挙げからに」

「ここはやはり、『現場百編』かと！」

――破近、お株を奪われてしまった。

　揃いも揃ってやってきたのは同心たちに吟味方。こんな光景なんぞ、かつて見たこともない――