3037/3502
百九
「はいな。環はんが、誰かはんでおます」
「想像を逞しくされるのはご自由です。しかしながら、それを口にすべきではないかと。ましてや、貴殿は吟味方の身」
「確かに吟味方の身ですわ。そやからこうやって、悪人を上げようとしてまんのや」
微笑みすら浮かべている男、さらに
「実は三叉路の真ん中にでんな、黒い石ころが五つばかし置かれてましたんやわ」
だが、やはり表情ひとつ変えない女
「言うに事欠いて、今度は石ころですか?」
「はいな。環はんが、誰かはんでおます」
「想像を逞しくされるのはご自由です。しかしながら、それを口にすべきではないかと。ましてや、貴殿は吟味方の身」
「確かに吟味方の身ですわ。そやからこうやって、悪人を上げようとしてまんのや」
微笑みすら浮かべている男、さらに
「実は三叉路の真ん中にでんな、黒い石ころが五つばかし置かれてましたんやわ」
だが、やはり表情ひとつ変えない女
「言うに事欠いて、今度は石ころですか?」
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。