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百五

「おい! 物騒なことを申すな」


「こらどうも」


「だが、他にこの旅を知ってる者となると」

 ここで膝を叩いたお奉行


「そうか! うんうん、間違いないわ!」


「何一人ではしゃいでまんの?」


「いやな。あの駕籠かき四名しか、もう残ってないでな」


 だが、これには


「あいつら根性なしだからあ、すぐ駆け出して草むらで身を潜めてましたあ」


「そ、そうか。だがそうとなると、もはや誰も……」

 困り果てた新郎、隣に助けを求め


「なあ、環……」



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