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八十九

「ぎゃあ! け、腱があ!」


 何と、右の足首より血が出ている。

 これを見て驚く本体


「ええっ? 誰か誤って、刃の方を向けたでつ!」


 元々がデブを支え、負担の重い足。男、その場にへなへなと跪いてしまった。


「お気の毒でつね」


「て、てめえのせいだろが!」


 なんだかんだで結局のところ、伊賀・風魔混合組が圧勝したのだった――



 三匹がこの場より逃げ去ったあと

 茫然としている木俣様、隣の新婦に目をやり


「何事だったんだ、今のって?」



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