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六十八
「あの辺りでつね」
辺りというのが引っかかるが、それでも緑丸、何かに取り憑かれたかの如く吹きまくっている。
「ハアハア……ど、どれかが当たってればいいでつ」
――神童にしては情けない。
だが小さきうめき声が聞こえた後、何の気配も感じない。
「やったでつ」
すぐに畳の上に飛び降り、行灯を灯したところ――前言撤回。やはり神童忍者だ、三十を優に超える矢すべてが相手に突き刺さっている。
「ヤ、ヤマアラシかと思ったでつ」
「あの辺りでつね」
辺りというのが引っかかるが、それでも緑丸、何かに取り憑かれたかの如く吹きまくっている。
「ハアハア……ど、どれかが当たってればいいでつ」
――神童にしては情けない。
だが小さきうめき声が聞こえた後、何の気配も感じない。
「やったでつ」
すぐに畳の上に飛び降り、行灯を灯したところ――前言撤回。やはり神童忍者だ、三十を優に超える矢すべてが相手に突き刺さっている。
「ヤ、ヤマアラシかと思ったでつ」
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