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五十四

「じゃあ、早速起こしてしんぜよう……いでよ、我米良がめらあ!」


「ああっ、駄目ですって!」


 だが時すでに遅し。その口より放たれた、今度は真っ赤な炎。一瞬で、氷すらも溶けてしまった。


「もう、また無茶をしたでつね」


 それもそのはず、先輩の髪がチリチリになっている。

 そしてすぐに我に返った夜叉丸さん、目をパチクリし


「んもう、寒かったり暑かったり……ん?」


「気がついたでつか」


「お、お、お前は緑丸!」


「ご無沙汰してまつ」



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