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四十九

 だがこのくの一、運が強いようで


「旦那様? きっと腹をすかしているのでしょう」

 こう言ってきたのは新婦の環さんで


「さ、私の分も召し上がれ!」


 新郎、これに反論するかと思えば


「だ、旦那様だって? あ、いや、こりゃまた……」


 雲の上まで舞い上がりそう。




「戦利品だあ!」


 よくわからぬ台詞と共に戻ってきた種子だったが、姉貴分の蕾ったら注意もせず


「ちょいとでいいから、おくれでないかあ?」


「うん、いいよ。じゃあ、キミにも」



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