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四十六
再びこちらは、新郎だけが幸せなる道中。
その駕籠が川崎に入ってすぐの茶店の前で止まったところ
「やっと私の出番ですう!」
確かに飲食の検めには蕾の持っている銀の棒を必要とするのだが、これに虚無僧より
「蕾さんは面が割れてるんで、ここは種子さんが適役でつ」
「えー! 腕が鳴りすぎてうるさいんですがあ!」
「しっ! 声がデカイし、おまけに若すぎまつ」
「ああ、そうかい、そうかい。ぶつぶつ……」
「案外と意固地なんでつね」
再びこちらは、新郎だけが幸せなる道中。
その駕籠が川崎に入ってすぐの茶店の前で止まったところ
「やっと私の出番ですう!」
確かに飲食の検めには蕾の持っている銀の棒を必要とするのだが、これに虚無僧より
「蕾さんは面が割れてるんで、ここは種子さんが適役でつ」
「えー! 腕が鳴りすぎてうるさいんですがあ!」
「しっ! 声がデカイし、おまけに若すぎまつ」
「ああ、そうかい、そうかい。ぶつぶつ……」
「案外と意固地なんでつね」
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