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四十三
「その間に親御さんを説得しようと?」
この菊やんの言葉に、どこからともなく
「甘い、甘い!」
この声に皆が見回すなか、柱に寄りかかって立っている――
「何や菖蒲はん、まだおったんかいな」
「さ、さっきからずっといるわよ!」
「ほんなら自分にも三つだけ猶予を与えたるさかい、早よ往きや……一つ」
「へ? わ、わかったわよ!」
「二つ」
脱兎の如く駆ける菖蒲殿だったが、見事転んでしまった。
「三つ! 残念ながら刑罰もんやな!」
「その間に親御さんを説得しようと?」
この菊やんの言葉に、どこからともなく
「甘い、甘い!」
この声に皆が見回すなか、柱に寄りかかって立っている――
「何や菖蒲はん、まだおったんかいな」
「さ、さっきからずっといるわよ!」
「ほんなら自分にも三つだけ猶予を与えたるさかい、早よ往きや……一つ」
「へ? わ、わかったわよ!」
「二つ」
脱兎の如く駆ける菖蒲殿だったが、見事転んでしまった。
「三つ! 残念ながら刑罰もんやな!」
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