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二十四
いよいよ旅立ちの日。
賊なんて襲ってこんやろ――実のところ、このようにたかをくくっていた破近だったが
「こらまた参ったわ」
目の前の二つの駕籠、これがまた何とも派手で、ところ狭しと金箔が貼ってある。
「んもう、何考えてんねん! どっからでもかかってこい、そのものやん!」
皆の祝いの言葉を背に、駕篭へと乗り込む木俣様。そして後の駕篭へは
「誠に有り難うございまする」
律儀に深々と頭を垂れるは、これぞ元小町の環さん。
いよいよ旅立ちの日。
賊なんて襲ってこんやろ――実のところ、このようにたかをくくっていた破近だったが
「こらまた参ったわ」
目の前の二つの駕籠、これがまた何とも派手で、ところ狭しと金箔が貼ってある。
「んもう、何考えてんねん! どっからでもかかってこい、そのものやん!」
皆の祝いの言葉を背に、駕篭へと乗り込む木俣様。そして後の駕篭へは
「誠に有り難うございまする」
律儀に深々と頭を垂れるは、これぞ元小町の環さん。
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