二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

十三

「激務の中をな、そんな余裕なんてあるんかいな？」

　これに喜助が即答し

「何でも秋元様のご配慮で、その間は北町奉行が代行されるとか」

「いやそれより立場が立場だけにな、道中がメッチャ危ういで」

「ですよね？　おそらく、影から護衛せよって指示がきそうですよね？」

「確かに、そやろな……で、それよりもな」

　ここで破近、その青き目でギロリと

「何でそこまで詳しく知ってんねん？」

「ギクッ」

「で？」

「実はさっき、菖蒲様から」