二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

三

「いいえ、一番真面目な子ですから……ちょいとばかし捜してきます！」

　フン。どうせ、すぐに悲鳴を上げて戻ってくるはず。

「どんぞ、ご自由に。でな、みんな？　科学っちゅうのはな、簡単に言うとな……」

　んもう、退屈な話だなあ。それに内容が難しすぎて、よくわかんないや。

　ん？　あ、来た来た！

「す、す、す、鈴木様あ！」

　先生、やっぱり慌てて戻ってきたし。

「な、何でっかいな？　話が盛り上がってるっちゅうのに、水差してからに」