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十
詳しき話は中で、となったのだが
「実は里のからくり師が作ってくれたんだけどね、ほら? ここにあるバネ! これが肝でね。ね、見える? ほら、もっと近くに…」
ここで顔を上げた種子、もちろん誰もいやしない。
「今の独り言だかんね!」
「その物好きな相手っちゅうんは?」
かなり身を乗り出している男。
「ち、近すぎですって! でね、こいつが、あの旗本の南条家の環さんで」
これに破近、その目を丸くし
「も、元、江戸小町のかいな!」
詳しき話は中で、となったのだが
「実は里のからくり師が作ってくれたんだけどね、ほら? ここにあるバネ! これが肝でね。ね、見える? ほら、もっと近くに…」
ここで顔を上げた種子、もちろん誰もいやしない。
「今の独り言だかんね!」
「その物好きな相手っちゅうんは?」
かなり身を乗り出している男。
「ち、近すぎですって! でね、こいつが、あの旗本の南条家の環さんで」
これに破近、その目を丸くし
「も、元、江戸小町のかいな!」
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