2908/3502
七十一
「ほう? 確か身元の保証もするんだろ?」
だが相手は、やはり貝のまま。
それを見かねた桜殿
「おまえさん、よほどお奉行様に会いたいとみえる」
こう言いつつ、隣に目をやり
「じゃあ、明智様。即刻、こやつを木俣様の元まで」
「そうしましょったら、そうしましょ!」
すぐに両脇を抱えられた男、そら大慌てで
「わ、わかりやしたって!」
「では、早く申せ!」
「じ、実は、戻ってきたばかりだと」
ここで太助、声を殺しつつ
「……島から」
「ほう? 確か身元の保証もするんだろ?」
だが相手は、やはり貝のまま。
それを見かねた桜殿
「おまえさん、よほどお奉行様に会いたいとみえる」
こう言いつつ、隣に目をやり
「じゃあ、明智様。即刻、こやつを木俣様の元まで」
「そうしましょったら、そうしましょ!」
すぐに両脇を抱えられた男、そら大慌てで
「わ、わかりやしたって!」
「では、早く申せ!」
「じ、実は、戻ってきたばかりだと」
ここで太助、声を殺しつつ
「……島から」
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。