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二十二

 これに破近、言い辛そうに


「あのな、朝ちゃん。おそらく、すでに仏さんに……」


「そ、そうでしょうな」


 ここで目を瞑った親分。破近には、相手が心の中を懸命に整理している風に見えた。

 だがその間も何かしゃべらずにはおれない男、独り言を


「お八重に、お里。八重桜に、里桜。桜繋がりで思いついたんやろな」 


 しばらくして


「旦那、もう大丈夫です。本当にご足労をおかけしやした」


 そんな、頭を下げる相手に


「ええって、朝ちゃん!」


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