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六十一

「ここで日誌を書いている最中に、背後より襲われた……こうなるんですよね、菊水殿?」


「そう思いますよ。その後、川だか海だかに放り込まれたわけですね、藤殿?」


 都度、互いに確認しあっている二人。想像ではなく、努めて推理しようとしている次第なのだが。


「ですね。そして自分らは、さっさと船より去った……あ、ゆっくりかもしれない」


「となると、事を成し遂げたのはおそらく……おそらくって、想像になるんでしょうか?」



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