288/3502
二十
「昔の旦那の事が気になってたんは事実でっしゃろ。でもな、色恋によるもんじゃないですわ。もしそんなら、堂々とお八重と語って朝太郎と会う事もできたんやし」
「は、はあ」
「お里はんも、おたくに精一杯尽くしてたんちゃいまんの?」
「それはもう」
ここで相手が一つだけ溜息をつき
「はあ……本当に良く出来た女房でした」
「おたくに悪いと思い、娘になりすまして文をしたためたと思いますねん。一人のおなごとしてではなく、な」
「昔の旦那の事が気になってたんは事実でっしゃろ。でもな、色恋によるもんじゃないですわ。もしそんなら、堂々とお八重と語って朝太郎と会う事もできたんやし」
「は、はあ」
「お里はんも、おたくに精一杯尽くしてたんちゃいまんの?」
「それはもう」
ここで相手が一つだけ溜息をつき
「はあ……本当に良く出来た女房でした」
「おたくに悪いと思い、娘になりすまして文をしたためたと思いますねん。一人のおなごとしてではなく、な」
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。