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十九
「でな、以前の名前は、お静ではなくお八重のはずですわ」
「お、お八重……で、では、お静とは?」
「それ、その時分に生まれた赤子の名ですねん」
「む、娘までいたとは……し、信じ難い話でございます」
破近の言葉に、何度も驚かされる主人。
「つまりでんな、お里はんは娘の名を語り、朝太郎と文のやり取りをしてたわけですわ」
「しかし、何故にわざわざそのような事を?」
「そそ、そこですわ」
この時破近、笑みをたたえているが。
「でな、以前の名前は、お静ではなくお八重のはずですわ」
「お、お八重……で、では、お静とは?」
「それ、その時分に生まれた赤子の名ですねん」
「む、娘までいたとは……し、信じ難い話でございます」
破近の言葉に、何度も驚かされる主人。
「つまりでんな、お里はんは娘の名を語り、朝太郎と文のやり取りをしてたわけですわ」
「しかし、何故にわざわざそのような事を?」
「そそ、そこですわ」
この時破近、笑みをたたえているが。
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