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三十
こいつには何を言っても無駄や――こう感じた新兵衛さん、すでに諦めの境地で
「そうでんな……まずは、何でこんなとこに船がおんねん? ましてや、屋形船やて? ま、こんなとこですわ」
「はいな。で?」
「次には、ようここまで来れたなあ? って」
「そらどういう意味でっか?」
「意味って……」
然も当然と、相手が蕪丸に目をやって
「あんな貧弱な船なんて一歩外海に出た途端、横波かぶって壊れるか沈むか、普通はそうでおますさかい」
こいつには何を言っても無駄や――こう感じた新兵衛さん、すでに諦めの境地で
「そうでんな……まずは、何でこんなとこに船がおんねん? ましてや、屋形船やて? ま、こんなとこですわ」
「はいな。で?」
「次には、ようここまで来れたなあ? って」
「そらどういう意味でっか?」
「意味って……」
然も当然と、相手が蕪丸に目をやって
「あんな貧弱な船なんて一歩外海に出た途端、横波かぶって壊れるか沈むか、普通はそうでおますさかい」
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