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二十六
その帆の角度を変え、ゆっくりと漂流船へと近づく廻船。
やがて乗組員より、ほぼ異口同音で
「や、屋形船やて?」
お江戸にはもちろんのこと、大坂にも存在している代物である。
ようやく相手に寄り添った廻船、だが誰もそこへ乗り込もうとはしない。
それもそのはず、仏さんと相見えるおそれが大いにあるのだ。
一向に誰も動こうとはしないので、とうとう痺れを切らした親仁。一人の若造に向かって
「おい新入り! さっさと乗り込めや!」
その帆の角度を変え、ゆっくりと漂流船へと近づく廻船。
やがて乗組員より、ほぼ異口同音で
「や、屋形船やて?」
お江戸にはもちろんのこと、大坂にも存在している代物である。
ようやく相手に寄り添った廻船、だが誰もそこへ乗り込もうとはしない。
それもそのはず、仏さんと相見えるおそれが大いにあるのだ。
一向に誰も動こうとはしないので、とうとう痺れを切らした親仁。一人の若造に向かって
「おい新入り! さっさと乗り込めや!」
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