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二十

「何やとっちゃん坊やって、時計も知らへんのかいな」


「ええ、ええ、知りませんよ。それよりさ、そのあだ名やめてくれません?」


「ほな、がきんちょでいきまひょ」


「また率直なんだから……」

 ここで明智様、何が言いたかったのかを思いだし


「あ、その逆回りって?」


「左回り」


「ふうん。で、それが何か?」


 この質問攻めに辟易する破近


「ホンマ、がきんちょそのもんやな! つまりな……潮は外海に向かって流れてるっちゅうことや!」



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