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六十 完
恐るべしは南町。
思い返せば、あの軽薄な菖蒲なる役人。あれも、こちらを油断させるための芝居だったのだろう。
兎にも角にも、すべてが無駄骨だった。もはや、なす術なし。
ならば最後ぐらいは盗人如く振る舞って、ここよりさっさとずらかり……
「なあ? さっきから、そこにいてはるお医者はん?」
ギクッ
「そば耳ばかり立ててるとでんな、終いにゃ兎になりまっせ!」
なな……
「ま、こっちゃにでもきて、一緒に茶でもすすりまひょ!」
恐るべしは南町。
思い返せば、あの軽薄な菖蒲なる役人。あれも、こちらを油断させるための芝居だったのだろう。
兎にも角にも、すべてが無駄骨だった。もはや、なす術なし。
ならば最後ぐらいは盗人如く振る舞って、ここよりさっさとずらかり……
「なあ? さっきから、そこにいてはるお医者はん?」
ギクッ
「そば耳ばかり立ててるとでんな、終いにゃ兎になりまっせ!」
なな……
「ま、こっちゃにでもきて、一緒に茶でもすすりまひょ!」
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