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五十二
「お疲れはん!」
「あ、恐縮です」
頭を下げた菊やんだったが、すぐに
「第一は、相当な手だれの盗人かもしれません。しかし……ならば第三如き、手当たり次第に探るようなまねはしないかと」
「んだんだ。矛盾してるわな」
「あ、はい。それならば順に、かつ慎重に目当ての物を探るはずです」
「そやな」
肯定してきた吟味方だったが、ここで逆の見方をしてきた。
「なあ? もし盗人じゃないとしたら?」
「え?」
思いもよらぬ問いだった。
「お疲れはん!」
「あ、恐縮です」
頭を下げた菊やんだったが、すぐに
「第一は、相当な手だれの盗人かもしれません。しかし……ならば第三如き、手当たり次第に探るようなまねはしないかと」
「んだんだ。矛盾してるわな」
「あ、はい。それならば順に、かつ慎重に目当ての物を探るはずです」
「そやな」
肯定してきた吟味方だったが、ここで逆の見方をしてきた。
「なあ? もし盗人じゃないとしたら?」
「え?」
思いもよらぬ問いだった。
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