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三十六

「おっさんって、二人の同心様らのことですかい?」


「そうですわ。己らで判断せず医者さえ呼んでれば、ひょっとしたらそこで解決してたかもしれまへんし、な?」


「といいますと?」


 この相手の問いに、わかりやすく説明し始めた破近


「つまり亡くなった刻っちゅうんはでんな、体の温もりの他にも、その固まり具合やら、血が止まった為に出てくる班の具合やらで判断できまんねん……っちゅうても、おおよそしかわかりまへんけんどな」


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