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二十三

「文、でっかいな」


 ここで冷奴さん、顔を曇らせ


「そこにあったのが……あの若い身空で、胸を患って亡くなったと」


「あらら、こらまた」


「所詮わかりませんよね、人の運命なんて……ハアー」


 そんな、ため息をつく姐さんだったが


「確かにそうでんな。わいも、姐さんともうちょっと早う出会うとったらなあ……こう思ってますねん」


「え?」

 一瞬だけ驚いた相手だったが、すぐに繕い


「旦那? 早く出会ってたら、何か変わってましたか?」


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