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十九
「ああ、刻ね」
そう言って姐さん、目を天井に向けていたが
「酒席を離れたのが五つ半(およそ午後九時)だったから、おそらく四つになったばかし(午後十時)の頃ね」
「はい……以上でつ」
そこに、今度は破近が
「ところで、南町の出した答えっちゅうんはどないでしたん?」
「それがねえ、旦那さ」
姐さん、心外とばかりに
「お民がですねえ、そのお医者より多額の借金をしていたらしくって……何でも田舎の母親が病に伏せていて、その治療にかなりのお金がかかると」
「ああ、刻ね」
そう言って姐さん、目を天井に向けていたが
「酒席を離れたのが五つ半(およそ午後九時)だったから、おそらく四つになったばかし(午後十時)の頃ね」
「はい……以上でつ」
そこに、今度は破近が
「ところで、南町の出した答えっちゅうんはどないでしたん?」
「それがねえ、旦那さ」
姐さん、心外とばかりに
「お民がですねえ、そのお医者より多額の借金をしていたらしくって……何でも田舎の母親が病に伏せていて、その治療にかなりのお金がかかると」
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