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百六十九 完

「もう帰ったん?」


 これに緑丸


「はいでつ。でも、すぐに野郎に言い寄られてました」


「そら不運な野郎どもやなあ、アッハッ……あ、あいたっ!」


 思わず胸を押さえるご主人様。


「破近様! 笑ったり動いたりしては駄目でつって!」


「そ、そやったな……そやかて、何でまた血迷うて鬼と一緒になったんやろか? ホンマ、悔いても悔やみきれんわ」


 こう吐いてくるのも致し方ない事。現に医者の診断によれば、あばら二本はいってるらしい――

 

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