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百六十三

「へっ?」


「へっ、ちゃうやん。わいがこう言ったら、自分は何て答えてきたんや?」


 これに土井中さん


「さ、さて……」


 だが即座に


「誤魔化すでね! ちゃんと言ったで……無論、かまいませぬってな!」




 愛馬を走らせ、江戸へと向かう吟味方。

 その上空を木から木へと飛び移っている二匹の忍びだったが


「ご主人様あ! 解決できて良かったですう!」


「そやな!」


「胸を触った甲斐がありましたあ!」


 これに――


「ああっ! 落馬されたでつ!」


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