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百五十七

「女湯を選んだのは、下手人がおなごに限られるのを狙ったんやろ?」


「その通りです」


「返り血も、ちゃんと流せるしな?」


「はい」


 これに破近、首を振りながら


「でも危ういわな? いつ誰ぞが入ってくるかわからへんし、それが顔見知りの仲居やったら一発でばれるし……ちゃうか?」


「仲居らが湯にやってくる刻は、さらに遅い刻と決まっておりましたので。それに、もし客が入ってきたとしても、こちらも客の風を装うつもりでしたし」


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