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百七

「それに、ここって」

 緑丸、辺りを見回し


「誰かが入ってきても、逃げ場がないでつね?」


「危うい話やな。そやかてな、便利なとこもあるんや」


「便利な?」

 一瞬首を捻った少年だが、そこは神童


「返り血を浴びても、洗い流せまつね」


「さすがや!」

 だが、ここで腕を組んだ破近


「でもな?」


「はい?」


「返り血の事と、逃げ場のない事……良いとこと悪いとこ、秤がどっちゃに転ぶかもわからん場所でな、人を殺めたりするもんやろか?」


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