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九十五

 さらに


「昨夜の四つ、何をされてました?」


「旅の疲れで、亭主共々床の中にて眠っておりました」

と、ここで相手が初めて聞き返し


「亡くなられたのが女湯だったので、亭主を外して私だけを吟味してるんですね?」


「なかなかでつね……僕からは以上でつ」

 こう答えた少年、振り向いて


「破近様は何か……」


 だが相変わらずの二人


「自分、ようそんな態度が取れるわな!」


「だって、あんまりだからでしょが!」


 緑丸、眩暈を覚えている――


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