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六十六
「一言だけいうけんどな」
破近、耳をほじりながら
「これ以上仏はんを冒涜したらな、猿ぐつわ噛ましまっせ」
「こいつが宿帳でして」
早速、それに目を通した破近
「お富と仏はんの他には……お貞にお鈴」
と、顔を上げ
「この娘二人が、まずは風呂へとやってきたんやな?」
「そのとおりですよ」
これを聞き、再び目を落とした吟味方
「又吉とお千代……亭主は江戸で棟梁やっとるんや」
さらに
「素浪人ってかいな、この弥兵衛っちゅうんは」
「一言だけいうけんどな」
破近、耳をほじりながら
「これ以上仏はんを冒涜したらな、猿ぐつわ噛ましまっせ」
「こいつが宿帳でして」
早速、それに目を通した破近
「お富と仏はんの他には……お貞にお鈴」
と、顔を上げ
「この娘二人が、まずは風呂へとやってきたんやな?」
「そのとおりですよ」
これを聞き、再び目を落とした吟味方
「又吉とお千代……亭主は江戸で棟梁やっとるんや」
さらに
「素浪人ってかいな、この弥兵衛っちゅうんは」
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