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五十九
そして次に案内されたのは――破近、周りを見ながら
「ようも、こんなとこへお富を入れたわな?」
これに土井中さん
「あ、後は牢番に任せますゆえ、私はこれにて」
と、逃げるように去っていった。
やがて相方の姿を認めた亭主、声を張り上げ
「おーい、お富! 何で行くとこ行くとこで騒動起こすねん!」
だがそこは鬼、この声にハラハラと涙する筈もなく
「お! ようきたの、われ! 早よ出したらんかい!」
「……少しは、しょぼくれんかい」
そして次に案内されたのは――破近、周りを見ながら
「ようも、こんなとこへお富を入れたわな?」
これに土井中さん
「あ、後は牢番に任せますゆえ、私はこれにて」
と、逃げるように去っていった。
やがて相方の姿を認めた亭主、声を張り上げ
「おーい、お富! 何で行くとこ行くとこで騒動起こすねん!」
だがそこは鬼、この声にハラハラと涙する筈もなく
「お! ようきたの、われ! 早よ出したらんかい!」
「……少しは、しょぼくれんかい」
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