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三十三
両者相譲らず、火花を散らす中
「フン、開き直って」
女将、勝ち誇ったように
「あたしゃ、役人には顔が利きましてね」
だが残念
「こら奇遇でんな! このわいもな、南町には顔が利きまんのや」
「へ?」
これに仁王立ちになったお富さん
「ガッハッハ! 何せ亭主が吟味方張ってますよってな!」
「こちらが鯉の洗い、そちらが鮎の塩焼、で、隣が松茸の土瓶蒸し……」
この女将の言葉に至極満足げな鬼もしくは熊
「何や、やればできるやんけ!」
両者相譲らず、火花を散らす中
「フン、開き直って」
女将、勝ち誇ったように
「あたしゃ、役人には顔が利きましてね」
だが残念
「こら奇遇でんな! このわいもな、南町には顔が利きまんのや」
「へ?」
これに仁王立ちになったお富さん
「ガッハッハ! 何せ亭主が吟味方張ってますよってな!」
「こちらが鯉の洗い、そちらが鮎の塩焼、で、隣が松茸の土瓶蒸し……」
この女将の言葉に至極満足げな鬼もしくは熊
「何や、やればできるやんけ!」
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