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二十六

「……」


 この光景を目の当たりにし、唖然としている駕籠かきに


「こんなメッチャ可愛い顔してるくせして、とんでもない事しでかすなあ……こう思うてるんやろ?」


「誰もそこまで言ってないだろ!」

「と言うか、よくもやってくれたな!」


と、凄んできた相手だったが、これに指をボキボキ鳴らしつつ


「ホンマ、学習能力のない阿呆やな!」


 そう吐き捨て、のっしのっしと近づいてくる鬼。これがまた、いかにもやりかねない風で迫力満点。


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