二百字掌編シリーズ 『青き目をした与力』

四十五

「ほな、一旦失礼するわ。でもな、すぐに戻ってくるし」

　お幸にそう言い残した破近、すぐに厩舎へと向かい

「な、無頼安。ちょっくら付き合ってくれへん？」

　しばらくして再び牢屋へと舞い戻ってきた破近、その手にあるものをお幸の目の前に差し出したところ

「鈴木様！　この包み紙に間違いございません！」

　それから二日後。お幸の安否を気遣う破近にとっては、長い二日間だったが――

　たった今、蕾からの報告を聞き終えたところである。